育児休暇から仕事に復帰して、しばらく経ったころ。時短で定時前に職場を出るとき、子どもの熱で急に休むとき、思うように働けない自分に気づくとき。ふと「育児も仕事も中途半端な私って、わがままなのかな」と感じてしまうことはありませんか。
私は職場復帰してからマミートラックにいる間、この悩みにずっと振り回されていました。
もちろんワーママとして頑張っているのだからこれは、全然わがままなんかじゃないよ、という自分自身の気持ちの整理も含めて、なぜそう感じてしまうのかを、パターンごとに全4回に分けて、振り返ってみたい思います。
育休復帰で「わがままかも」と感じてしまう瞬間
どんなときに感じてしまうのか、私自身のことも思い出しながら並べてみます。たぶん、いくつも頷いてしまうと思います。
- 時短勤務で、定時前に「お先に失礼します」と席を立つとき
- 子どもの発熱で、朝いちばんに当日欠勤の連絡を入れるとき
- 復帰したら、元のポジションや仕事ではなくなっていて、戸惑うとき
- まわりに気をつかわれて、責任ある仕事からそっと外されていると感じるとき
- 「もっと戦力になりたいのに、なれていない」と焦るとき
私がいちばん苦しかったのは、朝、泣いてしがみつく子どもを保育園の先生に渡して、振り返らずに駅へ向かう時間でした。「こんなに泣いている子を置いてまで行く意味、あるのかな」と思いながら、それでも電車に乗る。あの背中のうしろめたさは、たぶん一生忘れません。
復帰した直後は、フルで働く同僚の輪にうまく入れなくて「私、戦力になれてないかも」と落ち込みました。かと思えば「本当はもっとちゃんと働きたい」と欲も出てきて、そんな自分を今度は「欲張りだな」と責める。気持ちがいつも、行ったり来たりしていました。
職場の人は、よかれと思って「無理しないで、できる範囲で大丈夫だからね」と声をかけてくれます。ありがたいはずなのに、その言葉が続くと、だんだん「私は、もう期待されていないのかな」と感じてしまう。気づかってもらうほど、申し訳なさと物足りなさが同時に募って、なんとも複雑な気持ちになるんですよね。
その「わがまま」、実は2種類あるかもしれない
整理してみると、育休明けに抱える「わがまま」という感覚は、よく見ると、性質のちがう2つが混ざっています。
ひとつ目は、「もっと働きたい・妥協したくない」という前向きな願望。やりがいも、キャリアも諦めたくない気持ちです。欲張りでも悪いことでもなく、自分の人生を大切にしようとしている証拠です。
ふたつ目は、「周りに迷惑をかけていないか」という罪悪感。急な休みや時短で、誰かに負担がいっていないか、という気づかいです。これも、あなたが冷たいからではなく、優しいからこそ抱くものです。
この2つは、似ているようでまったく別もの。どちらも悪いものではないのに、ひとまとめに「わがまま」と片づけてしまうから、必要以上に自分を責めてしまうのだと思います。自分のモヤモヤがどちらなのか、分けて見てあげるだけでも、少し息がしやすくなります。
そして覚えておいてほしいのは、「もっと働きたい」も「迷惑をかけたくない」も、どちらも“ちゃんとやりたい”という同じ気持ちから生まれているということ。手を抜きたいわけでも、誰かを困らせたいわけでもありません。だからこそ、自分を「わがまま」と決めつけてしまうのは、ちょっともったいないなと思うんです。
「迷惑かな」と思えること自体が、優しさの証
働く母の罪悪感について専門家がよく言うのは、「罪悪感をゼロにしようとしなくていい」ということです。大事なのは、その気持ちとの付き合い方を少し変えること。早く帰るときや休むとき、つい「すみません」と謝ってばかりになりますが、「ありがとうございます、助かりました」という感謝の言葉に置き換えるだけで、自分の気持ちも、まわりの空気も、ずいぶん軽くなります。
そもそも「迷惑をかけていないかな」と思えること自体が、まわりをちゃんと気づかいながら働いてきた証拠です。育休から復帰して、毎日をまわしているだけで、もう十分すぎるほど頑張っています。
育休明けのあなたは、わがままじゃない
泣く子を預けて、慣れない時短で気をつかいながら働いて、家に帰ればまた家事と育児。それだけのことを毎日こなしているあなたが、わがままなわけがありません。今はうまく働けないと感じても、それは復帰したばかりだからで、あなたの能力のせいではないし、ましてやわがままのせいでもないんです。
最初の数ヶ月は、できないことばかりが目について当たり前です。でも、子どもの体調も少しずつ落ち着いて、自分のリズムもつかめてくると、働き方は自分の手で選び直していけます。今はまだ、無理に答えを出さなくて大丈夫。まずは、ここまで戻ってきた自分を、ちゃんとねぎらってあげて欲しい。

あなたはわがままじゃない。むしろこんなに毎日、頑張ってるんだから大丈夫!

